2020年7月20日

除草作業・大掃除の後に終業式を行いました。三密を防ぐことから全校集会ではなく、それぞれの教室で放送を聞く形で実施しました。

校長訓辞の要旨です。

今日は、第1学期の終業式です。本来であれば、明日から夏季休業に入りますが、新型コロナウィルスによる感染症の影響で、休業を余儀なくされましたので、その分を補うために、明日から授業日を設定し、不足した授業を取り戻すようにしています。

本年度の学校スローガンを「夢をいだいて 羽ばたく 長崎南」サブタイトルとして「人間力と学力の伸長」としています。そのスローガンから、始業式や入学式では、次のような話をしました。

夢を持つことは、「未来と自分を変えること」につながります。皆さんは、夢を持っていますか。まだ、夢が見つからない人は、どうか早く見つけてください。是非、この夏に見つけてほしいと願います。次に、夢を実現させるためには、まずは目標を立てることです。そして、目標達成のためには、日々、目的を持った行動することです。この夏に、しっかりと目標をたて、目的を持った行動を心掛けてください。この40日で、大きく変わることができます。

3年生は、明日から本格的な進路実現に向けた厳しい戦いが始まります。学力は「学習の質 × 学習の量」です。学習の質は、希望する大学に向けて、「必ず合格する」「合格できる」「やればできる」といった強い信念を持つことで高まります。学習の量は、とにかく机に向かうことです。「勉強しすぎて、困った」という話は聞いたことはありません。「あのとき、もっと勉強すればよかった」という話が多く聞かれます。どうか、無駄な時間をなくしてください。

そこで、江戸時代の有名な学者『林羅山』の話を紹介します。その人の弟子の一人が、「私は物覚えが悪く、笊(ざる)で水をすくうようにすぐ忘れてしまいます。どうしたらよいでしょうか。」と悩みを相談しました。すると、羅山は「笊をいつも水の中につけておけば、こぼれることはない」と答えたそうです。林羅山とその弟子との話は、覚えることが苦手であると思い込んでいる人は、いつでも水の中に笊をつけておくこと(何事にも没頭する)覚悟で勉強しなさい、ということを教えていると思います。                                                              

体は一つしかありません。また、与えられた時間も誰もが平等です。それだけに、私たちは夢や目標に向かって、最大限の努力をしなくてはなりません。是非、この夏休みは自らの夢や目標を実現するために、努力を怠らないでください。

これまで話してきたことは、当然1・2年生に対しても全く同じ事が言えます。3年生になってからやればいいなんて考えていたら、手遅れになります。補習や部活動などで忙しい中にあっても、日頃できないことをこの時期に積極的にやってください。この40日を充実したものにしてください。

最後になりますが、「命」について考えてください。当たり前のことになりますが、「命」は、何をさておいても最も大切なものであり、「命」があってこそ、いろいろなことができます。そこで、新型コロナウィルス感染症です。まずは、自分自身が予防対策をすることを忘れないでください。次に、高齢者の方や持病のある方が感染すると、重症化する可能性が高く、場合によっては命の危険もあることを知っていてください。そのため、社会全体で、新しい生活様式を徹底することが大切です。自らの「命」を大切にすること、回りの人たちの「命」も大切にすることを考え、行動をしてほしいと願います。